獣医学生のつぶやき

獣医学生だから言える、CBT・OSCEの試験対策 その1

どうもF.TOMOCHIKAです。

 

コロナ影響下で、外出自粛を呼びかけられている昨今ですが、

 

F.TOMOCHIKAは、牛さん達のお世話と治療と研究で朝から学校に行っている毎日です。

 

コロナの影響ってなに??って言うぐらい、世間からかけ離れた生活を送ってます。

 

 

 

 

当ブログ、「犬と猫とのくらし〜毎日のんびりくらしたい」において、

 

GoogleアナリティクスやGoogleサマリーを導入しております。

 

このツールのおかげで、どのような方がどのような検索Wordでいらっしゃっているのか、なんとなく分かるのですが、

 

ダントツで多いのが、

 

「獣医 CBT/OSCE」関連キーワード

 

全国の獣医学生さん達に多く見て頂いているんだなーと驚いています。

 

 

そこで、初めに書いた記事「獣医学生だから言える、CBT・OSCEの必要性の無さ」では、触りの事しか書いてないので、

 

今日からのシリーズとして、あくまでも田舎の獣医学生がやった対策で、最短ではないだろうけど合格した経験を元に、アドバイス出来る記事を書いていこうと思います。

 

 

 

 

獣医学生の方はもう分かっているかと思いますが、今後、獣医学部を目指している方にもう一度ご説明。

 

まず、「CBT・OSCE」に関してご説明を。

 

「CBT・OSCE」とはなにか??

「CBT・OSCE」とは、NPO法人獣医学教育支援機構が運営している獣医学共用試験です。(⚠あくまでも国が管理しているものではなく国家試験ではない。情報が不透明)

 

NPO法人獣医学教育支援機構によるホームページによると、

 

「獣医学共用試験(veterinary Common Achievement Test : vetCAT)は、獣医学教育課程の学生が参加型臨床実習を受講する前に受ける試験です。全国の獣医学教育を受けている学生が共通で利用する客観的評価試験であり、共に用いることから獣医学共用試験と呼ばれます。」

 

と書かれてます。

 

その「獣医学共用試験」には、2つあり、

 

まず1つ目が、「CBT(シーヴィーティー)」

 

もう一つが、「OSCE(オスキー)」です。

 

 

「CBT」とはなにか??

獣医学生が参加型臨床実習を受講するにあたり、一定の獣医学知識を有しているか否かについて、コンピュータを使用した試験vetCBT(Computer-Based Testing)により評価します。

NPO法人獣医学教育支援機構のホームページより引用

 

「OSCE」とはなにか??

獣医学生が基本的獣医学技能や動物所有者との基本的コミュニケーション能力を備えていることを、診察技能・態度についての実技試験であるvetOSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)で評価します。

NPO法人獣医学教育支援機構のホームページより引用

 

詳しくは、「獣医学生だから言える、CBT・OSCEの必要性の無さ」を参照してください。

 

 

 

 

今回のシリーズの一回目は、OSCEの対策記事を。

 

獣医学部というのは、困った事に対策用の教材等がないのが現状です。(医学部や薬学部はあるんですけどね。。。)

なので、学校独自の資料で対策をしていかないといけないのが現実です。

 

ただ、NPO法人獣医学教育支援機構が運営する、vetOSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)は、試験内容は一緒です。

 

 

 

 

 

OSCE」のご説明を。

 

「OSCE」・・・Veterinary Objective Structured Clinical Examination

簡単な手技や人間性等を問われる実技試験です。

 

内容として、

 

必修は、医療面接・伴侶動物の身体検査・産業動物の身体検査があります。

 

選択は、ガウンの正しい着方か、縫合を正しく出来るかを問われます。(ただし、選択と言われてますが、自分らで選択は出来ません。勝手に君は縫合ね、君はガウンと振り分けられました。)

 

必修 選択
医療面接 伴侶動物
身体検査
産業動物
身体検査
外科基本技術
(無菌操作または皮膚縫合)
犬の身体検査 牛の身体検査 ガウン装着
または皮膚縫合・結紮

 

 

 

 

 

 

・医療面接では、動物⇔飼い主⇔獣医師のコミュニケーションをとることの基本を試験します。チェック項目は、態度・服装、あいさつ、自己紹介、導入質問、基本的事項(飼い主との会話)等です。内容は、以下のように診察の流れに沿っています。

    • 診察室への呼び入れ
    • オープニング(あいさつ、自己紹介)
    • Open-ended question(クライアントに自由に話をしてもらいます)
    • Focused question(クライアントの話を受けて獣医師〔受験者〕が特定の質問を 行ないます)
    • クロージング(それまでの会話を要約してクライアントに確認します)

 

 

 

 

 

 

 

点数配分はもしかしたら変わるかもしれませんが、僕が知っている情報としては、この様な点数配分になってます。

 

 

・呼び込み(計4点

①:飼い主がドアを通る際の配慮がされている。
②:荷物の配慮がされている。
③:動物の配慮がされている。
④:飼い主・動物の名前を告げている。

まず、この4つの項目ですが、

飼い主様を待合室から診察室に呼ぶ所から始まります。

飼い主さんを診察室にお招きするときに、ドアを開け、飼い主さんが部屋に入り切るまで、ドアを開けておく。

荷物をお持ちになっていたら、「良かったらお荷物を荷物置きに置いてください。」と配慮する。

動物は、全てお人形ですが、飼い主さんが抱っこしてるパターンや、ゲージに入っているパターン等があります。

抱っこしているなら、「良かったら、診察台の上にのせてあげてください。」等の配慮をする。

ゲージならゲージから出さないのが

この項目の最後は、飼い主・動物の名前を確認。

「まず基本事項を確認させてください。オーナー様のお名前は〜様、ワンちゃんor猫ちゃんのお名前は〜君or〜ちゃんですね。」

ここで重要ポイント

飼い主さんにとって、ワンちゃん・猫ちゃんは家族と同然なのですから、猫・犬と言わず、ワンちゃん・猫ちゃんと言ってください。

 

 

 

・オープニング(計3点

①あいさつをしている。
②自己紹介をしている。
③飼い主・動物の確認をしている。

この3つの項目は、

まず、試験を受けている本人は、首に学生証をかけていると思います。

飼い主さんに、しっかりと挨拶をし、学生証を見せながら、フルネームで挨拶をします。

ここのポイントは、フルネームで挨拶することです。

フルネームじゃないと減点されます。

「初めまして、私、今回の問診を担当させて頂きます。〜大学獣医学部獣医学科〜年の田中健二です。
よろしくお願いいたします。」

しっかりとその時、飼い主さんとご家族のワンちゃん・猫ちゃんも見るのもポイント

 

 

 

 

・Open-Ended Q(計3点

①質問の許可をとっている。
②主訴を聞いている。
③Open-Ended questionを2回以上いっている。

この項目では、まず、「いくつか質問してもよろしいでしょうか??」 と許可をとり、

「今回はどのような症状でご来院されましたか??」と質問し、飼い主さんから主訴を聞く。

あとは、Open-Ended questionを聞く。

Open-Ended questionとは、本当の意味は違うかもしれませんが、僕の解釈では、飼い主さんに質問した時に、「はい・いいえ」以外で答えてもらえる質問です。

例えば、ワンちゃんが下痢を主訴に来院してこられたとすると、

「下痢は、いつから始まりましたか??」
「普段はどのようなご飯を食べてますか??」
「普段のご飯以外に最近何かと違う物を食べましたか??」
「下痢以外に普段と違う様子はありませんか??」

主訴以外だと、

「他に〜ちゃん・〜君以外にも動物のご家族はいらっしゃいますか??」

 

 

 

 

・Closed Q(計2点

①主訴に対してのClosed questionを行っている。
②Closed questionを2回以上行えている。

この項目では、Closed questionがポイントです。

Closed questionとは、「はい・いいえ」で答えれる質問です。

例えば、

「予防接種はしていますか??」
「今まで、他に大きな病気をした事はありますか??」
「室内飼いですか??」
「ご飯を食べていますか??」
「お水は飲んでいますか??」

 

 

 

 

 

・クロージング(計3点

①質問事項の確認(要約)を行っている。
②クライアントに「言い忘れ」、「要望」等の確認をしている。
③これからの予定を説明している。

 

 

 

・見送り(計2点

①飼い主を最後まで見送っている。
②動物への配慮がされている。

 

 

 

・問診中の様子(計6点

①話すスピードが適切に調節されている。
②声量は適切に調節されている。
③アイコンタクトが出来ている。
④言葉遣いが適切(敬語・分かりやすい言葉・言い回し)である。
⑤共感的発言(相槌・オウム返し等)が出来ている。
⑥共感的動作(うなずきや表情)が出来ている。

ここで、あまり僕は難しいとは思わなかったのですが、面接授業で苦労してる人が多かったな〜と思うのが、

⑤・⑥の共感的〜です。

飼い主さんが教えてくれる情報を聞き漏らさないよう、紙に書きながら、同じ事を復唱しながら、うなづき・相槌をしていって、多少オーバー気味にやっていきましょう。

多少オーバー気味になんでもするのが、ポイントだと思います。

 

 

 

・全体を通して(計2点

①総問診時間が5分以上
②身なり(上下スクラブ、学生証)

 

 

以上、計25点満点中 15点以上で合格です。

 

 

 

 

 

  • ・伴侶動物身体検査では犬(シミュレーター)を対象として、頭頸部、胸部および腹部について視診、触診、聴診等を用いた基本的な身体検査の手技ができるかどうかを問います。

実際に、ワンちゃんや猫ちゃんの人形で練習しました。

 

 

 

 

 

  • ・産業動物身体検査では子牛(シミュレーター)を対象として、保定(ハンドリング)、体温測定、心臓の聴診、肺野の聴診等の基本的な身体検査の手技ができるかどうかを問います。

実際に、お人形で練習しました。

保定のおすすめ本

 

 

 

 

  • ・無菌操作・皮膚縫合ステーションでは、基本的な外科技術である滅菌ガウン装着または皮膚縫合を課します。

 

 

以上、OSCEの簡単な説明でした。

基本的に、OSCEはあまり落ちない印象ですが、うちの大学では3人落ちました。

そのうちの一人は。。。。(中の人のゆかいな仲間を紹介

ま、一生いじるんですけどね(笑)

 

普通に練習して、普通に試験を受ければ落ちない試験なのですが、

やはり、OSCEで落ちてしまうと、適正的に厳しいかもしれませんね〜

 

しっかり落ちないように対策していきましょう。