獣医学生のつぶやき

獣医学生だから言える、CBT・OSCEの必要性の無さ

どうもF.TOMOCHIKAです。

 

このブログを、見ていただけている方で、

 

今後、獣医学部を受験しようと思っておられる方がもしかしたらおられるかもしれません。

 

というわけで、今日は大学のカリキュラムのお話。

 

 

僕の事をご存知ない方もいらっしゃるかもしれないので、簡単な自己紹介を。

 

私、F.TOMOCHIKAといいます。

 

現在は、北の大地でギリギリ獣医学生をしつつ、

普段は町の写真屋で、スタジオ・学校カメラマンとしてお仕事をしてます。

 

F.TOMOCHIKAの自己紹介記事はこちら


 

 

自己紹介がすんだところで、

 

今日、2020/02/26で、やっと今期の学校が終わり、春休みに突入しました。

 

春休みに突入したからといって、完全に学校から開放されるかと言えば、そうでもなく、ゼミ等もあるので、ちょくちょく学校には行かないといけませんが、

 

ただ、授業が無く、定期試験に追われる毎日を過ごさなくていい約一ヶ月と少しと考えると気持ち的に楽になります。

 

ただ、本当ならば2月3日ぐらいには春休みに突入していたはずなのに、今日2020/02/26まで、春休みが延期された理由があるのです。

 

それが今日の記事にもある

 

CBT・OSCE

 

です。

 

まず、「CBT・OSCE」に関してご説明を。

 

「CBT・OSCE」とはなにか??

「CBT・OSCE」とは、NPO法人獣医学教育支援機構が運営している獣医学共用試験です。(⚠あくまでも国が管理しているものではなく国家試験ではない。情報が不透明)

 

NPO法人獣医学教育支援機構によるホームページによると、

 

「獣医学共用試験(veterinary Common Achievement Test : vetCAT)は、獣医学教育課程の学生が参加型臨床実習を受講する前に受ける試験です。全国の獣医学教育を受けている学生が共通で利用する客観的評価試験であり、共に用いることから獣医学共用試験と呼ばれます。」

 

と書かれてます。

 

その「獣医学共用試験」には、2つあり、

 

まず1つ目が、「CBT(シーヴィーティー)」

 

もう一つが、「OSCE(オスキー)」です。

 

 

「CBT」とはなにか??

獣医学生が参加型臨床実習を受講するにあたり、一定の獣医学知識を有しているか否かについて、コンピュータを使用した試験vetCBT(Computer-Based Testing)により評価します。

NPO法人獣医学教育支援機構のホームページより引用

 

「OSCE」とはなにか??

獣医学生が基本的獣医学技能や動物所有者との基本的コミュニケーション能力を備えていることを、診察技能・態度についての実技試験であるvetOSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)で評価します。

NPO法人獣医学教育支援機構のホームページより引用

 

 

 

 

ここで、僕が思う「CBT・OSCE」の解釈ですが、

 

例えば、自動車学校を考えたら分かりやすいと思うのですが、車の免許を持っていない人が公道で運転するのは違法になります。

 

ただ、実際に公道で走らないと運転は上手にならない。

 

なので自動車学校では「仮免許」を取得する仮免許試験があります。

 

仮免許を持っていると教官が一緒にいれば公道で走ることができます。

 

獣医学部 ・獣医学類の 「CBT・OSCE」は、「獣医の仮免許」を取得するための試験です。

 

「CBT」が車の免許でいう第一段階の学科試験

 

「OSCE」が第一段階の技能教習と考えるとわかりやすいです。

 

これら2つの試験に合格しないと五年生以降の「参加型臨床実習」を受けることができなくなるらしいです。

 

4年の科目が全て終了した後に実施するのですが、試験日程はそれぞれの大学でバラバラらしいです。

今年の試験日程はvetesoExamSchedule2020


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは、

 

CBT」からご説明を。

 

 

「CBT」・・・Computer-Based Testing

今回受験した経験による文章ですが、一日で終了するパソコンの試験です。

 

行程は、3ブロックに分かれてます。

 

1ブロックは、70分で、

 

1セット目は、導入・基礎獣医学 (100問)

2セット目は、病態獣医学(100問)

3セット目は、応用獣医学・臨床獣医学(100問)

計 70分×3セット 午前に1セット目・2セット目を終え、午後に3セット目だったと思う。

1セット 2セット 3セット
出題範囲 導入・基礎獣医学 病態獣医学 応用獣医学・臨床獣医学
合計 100問 100問 100問

 

出題される問題は、ある情報筋によると、このNPO法人が各大学の先生に問題製作を頼み、集めた問題から、ランダムにそれぞれ受験者に表示するというシステムです。

故に、カンニングをしようという人間にも対処が出来る。試験問題は学生一人一人にランダムで出題されるので、カンニングはできない仕組みになっている故。

 

 

では、この「CBT」の問題点から説明していきましょう。

 

これね、出題される問題が有限なんですよね、各大学から集められた問題を使い回しているだけなんだから。

 

なので、このNPO法人も各大学も情報漏洩にずごーーーーーく敏感になってます。

 

いやいや、無理に決まってるじゃないですか(;・∀・)

 

情報漏洩しますよ、何人も学生がいるんですから。

 

そんな中、各大学で「CBT」が開催される日時はまちまちなんですよね??

 

これおかしくないですか??

 

各大学に知り合いがいる人間は、後半の大学の方が、何が出たのか情報が行く可能性があり、不公平ですよね。

(⚠あくまでも、そういう可能性があるというだけで、私は決して情報漏洩してない事をここに宣言します。)

 

ある意味、情報とは、すごく価値があるものです。

 

情報漏洩をしたくないのであれば、各大学が日時を決め一斉にするべきです。

 

結局、確か2018年から始まったものなので、まだまだ整備されてない感が否めません。

 

 

また、他にも問題があります。

 

それは、「何を使って勉強していけばいいかさっぱり分からない。」という事です。

 

僕の大学では、何月何日に「CBT」があるから、それまでに準備しとくように。で終わりです、

 

いや。。。。まて!!!!!

 

何を使って勉強すんねん!!!!

 

どんな形式で問題が出題されるんですか??難易度はどんなものなんですか??そういうのがさっぱり分からないんですよね。

 

当然、問題集があるわけでもありません。

(ちなみに、獣医学部の各科目に共通して言える事ですが、教材が少ないという事があげられます。教科書はあっても問題集等の教材は皆無といっても過言ではない。)

 

多分、獣医学部は全大学を合わせても学生が少ないので、問題集等を販売しても売れないんでしょうね。

 

ただね、この「CBT・OSCE」は、他にも医学部や薬学部も各学部でやっているのですが、

 

医学部・薬学部は、問題集あるんですよね。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に、「OSCE」のご説明を。

 

「OSCE」・・・Veterinary Objective Structured Clinical Examination

簡単な手技や人間性等を問われる実技試験です。

 

内容として、

 

必修は、医療面接・伴侶動物の身体検査・産業動物の身体検査があります。

 

選択は、ガウンの正しい着方か、縫合を正しく出来るかを問われます。(ただし、選択と言われてますが、自分らで選択は出来ません。勝手に君は縫合ね、君はガウンと振り分けられました。)

 

必修 選択
医療面接 伴侶動物
身体検査
産業動物
身体検査
外科基本技術
(無菌操作または皮膚縫合)
犬の身体検査 牛の身体検査 ガウン装着
または皮膚縫合・結紮

・医療面接では、動物⇔飼い主⇔獣医師のコミュニケーションをとることの基本を試験します。チェック項目は、態度・服装、あいさつ、自己紹介、導入質問、基本的事項(飼い主との会話)等です。内容は、以下のように診察の流れに沿っています。

    • 診察室への呼び入れ
    • オープニング(あいさつ、自己紹介)
    • Open-ended question(クライアントに自由に話をしてもらいます)
    • Focused question(クライアントの話を受けて獣医師〔受験者〕が特定の質問を 行ないます)
    • クロージング(それまでの会話を要約してクライアントに確認します)
  • ・伴侶動物身体検査では犬(シミュレーター)を対象として、頭頸部、胸部および腹部について視診、触診、聴診等を用いた基本的な身体検査の手技ができるかどうかを問います。

  • ・産業動物身体検査では子牛(シミュレーター)を対象として、保定(ハンドリング)、体温測定、心臓の聴診、肺野の聴診等の基本的な身体検査の手技ができるかどうかを問います。

  • ・無菌操作・皮膚縫合ステーションでは、基本的な外科技術である滅菌ガウン装着または皮膚縫合を課します。

 

 

 

 

 

では、この「OSCE」に関しての問題点を。

 

「試験官による採点のレベルがまちまちである。」

 

今回、僕があたった試験官は確かにちょっと不満に感じる事はあれど、ほとんど良い先生で、コミニュケーションが取りやすい先生がいてよかったですが、

 

聞くところによると、声が小さかったり、変に厳しかったり、評価の疎通が取れてない感が否めなかった。

 

 

 

 

そして、最大限の問題点をあげます。

 

待ち時間がながーーーーーーーーい

 

こんな人生で無駄な時間があるのかと思うほどの待ち時間です。

 

というのも、まず、この試験一個の項目が約5分とかで終わります。

 

試験が、4つなので、せいぜい試験時間は、30分もなくて終わるんですよ。

 

でも、この「OSCE」、集合時間が10時半で、

 

午前の部 : 10:30 〜 12:30 (2時間)

午後の部 : 14:30 〜 17:30 (3時間)

 

とあります。

 

お分かり頂けましたか??

 

計5時間中試験はあって30分

 

他の、4時間半待機です(;・∀・)

 

しかも、集合時間と同時に携帯を預けなくてならない、本などの教材も一切持ち込むのも禁止、時間を潰す物が何もない。(ま〜友達と喋っていればいいんですけど。)

 

こんな状態になぜなると思いますか??

 

 

 

 

 

 

 

そうです、「情報漏洩を防ぐ」為らしいですよ。

 

あの〜NPO法人さん、大学さん??

 

この「OSCE」で何の情報漏洩があるんですかね??

 

ただ、実技の試験をするだけで、それこそ事前にスキルラボという、この実技を学ぶ実習があるのに、情報漏洩っていう情報もないんですよね。

 

それによって非効率に時間を浪費させられる学生の身にもなってほしいところです。

(⚠等ブログ内にて、OSCEで何の内容をしたかは説明しておりません。決して私は情報漏洩をしてない事をここに宣言します。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、最後に、

 

今回の獣医学共用試験「CBT・OSCE」ですが、

 

受験料を発表します。

(⚠あくまでも、これは情報漏洩ではなく、獣医学共用試験のホームページ内の記載を転用するだけで、私は情報漏洩してない事をここに宣言しますWWW)

ホームページにて。

「本格的実施に向けて段階的に行なわれたトライアル試験は、2014年度までは科学研究費で、2015年度は機構が参加大学から徴収した会費で実施しましたので、受験料は無料でした。

2016年度以降の獣医学共用試験では、受験料として1人25,000円を徴収していました。

 

2018年度以降は受験料が消費税の対象となりましたので、1人27,000円を徴収します。

 

ただし、受験料を期日までに支払わない場合は、再試験を含め試験受験資格を喪失しますが、別途定める期日までに遅延金(3,000円)を加えた合計30,000円を支払えば、本試験を受験できます。

 

なお、医学・歯学及び薬学の共用試験の受験料は、それぞれ25,000円及び24,000円となっています。」

 

 

 

 

いやこれは、ひどい。。。。

 

まずね、1年生で入った時に、こんな「CBT・OSCE」があるなんて聞いてないんですよね。

 

そして、学生側に詳しい説明もなく、「じゃー2月に試験やるから、金よろしく」って無理やり徴収していくの、これヤクザと一緒ですよ。

 

ホームページ見れば分かるでしょ??

 

そんな事を言ってるんじゃないんですよね(;・∀・)

 

やるならやるで、まず学生との意見交換の場とかなんでそういう物を設けないんですかね??

 

こっちは言われるままにお金を出すしかない状況が今の現状です。

 

 

 

なお、 NPO法人なので、今回徴収された学生からの金銭に関して、どのような内訳で、経費がかかったか、ホームページに記載されているかと思ったのですが、

 

探したところ、一切の記載はありませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

以上、今回、僕が受けた「CBT・OSCE」に関してのレポートでした。

 

あくまでも、内容を言うのではなく、どういう概要だったのか、さわりだけの説明になってしまい申し訳ございません。

 

今後、獣医学部を目指される受験生の方々は、早めの「CBT・OSCE」対策をして頂ければと思います。